2018/01/30

陳麻婆豆腐本店 : 成都1日目

遅れることなくスムーズに成都に到着。
ホテルにチェックインしてすぐに向かったのが、陳麻婆豆腐の本店。
中国のレストランは早じまいのところが多く、成都の気になる店も21:00や22:00で終わってしまうところが多い。
四川に来たら、やはり本場の麻婆豆腐を食べてみたいし、有名店で観光客も多いながら、陳麻婆豆腐のはさすがの美味しさだということだった。
ホテルから歩いてすぐの場所だったので、この日の夕食はここ一択。

閉店間際で途中で片付けが始まったけど、なかなかの大箱で賑わっていた。

ミキティから習っていた中国語は「冷たいビール」。
中国の人は健康志向で冷たい飲み物を好まないゆえ、ビールも何も言わないと生ぬるいものが出てくるそうだ。
この後、他の店で「冷たい」というのを言い忘れたら、本当に生ぬるいのが出てきた。

出来た順に出てくる。
最初にグツグツと煮えたぎる麻婆豆腐。

辛いし痺れるけど、舌が麻痺するほどではない。
唐辛子や花椒の香りのほうが立っている。
確かにこりゃ美味しいわ。

よだれ鶏。
これも麻婆豆腐同様、辛さより香り。
そして漬物的な旨味。

モツととうもろこしのスープ。
下にレタス。
とうもろこしとモツの甘みにレタスがシャキっ。
これはそんなに好きなメニューじゃないな。

青菜と雑穀のトロミ炒め。
こういう組み合わせが新鮮。

今後の四川料理食べ歩きへの期待が高まる夕食。

成都のホテルはリッツカールトンにしたのだけど、値段はかなりお得感がある。
場所も便利だし、ゆったりとして居心地がよかった。

2018/01/22

大壺春 : 上海4日目

旅立ちの朝、ミキティからWeChatでオススメの生煎屋情報が届く。
何から何までありがとう。

ホテルから歩いて行くと、オフィス街に囲まれた朝食軽食エリアであるらしく、他にも美味しそうな店が並んでいる。

日本で言うところの焼き小龍包である生煎。

肉のみのと肉&海老のと。
汁が過剰でなく、脂もあっさりとして美味しい。
スープを頼んでみても良かったな。

通りがかりで混み合っていた粉もの屋で買ってみよう。
後ろで作って、焼いたり揚げたり。
出来る端から売れていく。

モチモチの葱卵餅とピーマンと、ハム入り卵焼きがパンと一体化したようなもの。
やはり美味しい。
めくるめく中国粉ものワールド。
しばらく滞在して、色々と食べ歩いたり比べたりしたいものだ。

空港でフルーツジュースとジャンキーでケチャッピーな和え麺、角煮麺。
フルーツジュースは生フルーツの作り立て。

さあ、成都に向かおう。

2018/01/20

古意湘味濃、Dr Beer : 上海3日目

上海最後の夕食は湖南料理。
中国で最も辛いと言われる湖南料理だけど、上海人の舌に合わせてマイルドだとか。
クリスマスイヴだけあって大賑わいで、予約をしておいてくれなかったら入れなかったかもしれない。

紹興酒でも飲んじゃうかしらと。

元々、ビールはそこまでたくさん飲めないし、紹興酒に愛着がないので、この旅行中はほとんど中国茶を食事の友としていた。
それで全く口寂しくならない。

ブリンブリンの木耳や、若く楚々とした春菊、キュウリの和え物。
やはり野菜が美味しい。

この茄子は日本で一般的に食べられているのは違う種類だよね?

白身魚の青唐辛子蒸し。

そこまで辛くなく、むしろ熟成された漬物的な旨味のほうが勝っている。

白湯な鴨スープ。

中華は色々なスープ料理があっていいねえ。

どの店も1皿の量が多いのだけど、打包(ダーパオ)というお持ち帰りが普及していて、皆、てらいなく包んでもらっている。
短い旅行中の我々はできないので、ミキティに打包してもらったところ、後日このスープで煮込まれた白菜の画像がインスタに上がっていて、それはそれはそそられた。

金華ハムの破片がいい仕事している菜飯。

確かに辛くなく、また食べたいと思う好きなタイプの料理たち。

デザート代わりに、並びにあるDr Beerというブリュワリー併設のビアバーで1杯。


2018/01/19

1933老場坊、World of Beer、兰州牛肉拉面、M50 : 上海3日目

屠殺場だった建物を再利用した商業施設を見学。
昔は町外れだった地域が、発展によって周りに色々な建物ができ、外れではなくなったのだそう。


ドナドナを口ずさみながら。

入っているのはカフェやオフィス、インスタ映えする写真を取れる施設など、特に興味をそそられないが、上手く再利用しているなという感じはする。

たまたま通りかかった市場。

食材の豊富なこと。
市場を見ると、その国の食環境をより理解できる。

歩き疲れて、クラフトビール休憩。
ワールド・オブ・ビアーというだけあって、充実の品揃え。

せっかくなので、中国のビールを。

遅めのお昼は蘭州牛肉拉麺の店。
ファストフードっぽい店ながら、その場で麺を打っているそう。

取り分けが大変な長ーい麺。
羊串と歯ごたえが小気味良いインゲン炒めも。

現代美術のギャラリーなどが集まるエリアを観たくて、M50。

ミキティの家にお邪魔して、ダラダラ休憩。
代々木上原のMatsushimaで飲んで、気に入って買ったという紹興酒は酒精強化ワインのよう。

クリームチーズにカラスミ醤を合わせるという悪いつまみで。

2018/01/18

朝ごはん色々 : 上海3日目

包子屋、雲呑屋などがまとまっていて、中国の朝ごはんを色々と試せる一角に連れてきてもらう。
翌日、ホテルの近所を歩いて知ったのは、こういった朝ごはんスポットはたくさんあって、皆さん都合の良い場所を利用している様子。

ミキティ推薦の中華風クレープのようなものが美味しい。

クレープ生地の上に卵を割り入れ、刻んだ葱、香菜、揚げ玉、甜麺醤、ツイピンというパリパリの揚げものを巻く。
希望で魚肉ソーセージや辛い味噌を加えたり。

クニュっバリバリっサクっ。
色んな歯ごたえ。

簡易食堂的なところもあるから、何か頼んで座って食べよう。



熱々の小雲呑と温かい豆乳。

別の店の包子は豚肉と卵の黄身が入ったものと、酸豆角入りで辛いもの。

満足度が高い。

2018/01/16

福1088 : 上海2日目

今回の旅で最も印象深かったレストランがここ、福1088。
古い邸宅を再利用した上海料理のレストラン。

オーセンティックな料理の完成度の高さに、中華料理とはこういうものかと呆然するほど感嘆した。
塩梅、切る大きさや形、温度、出汁であるスープの種類や使い分けなど、徹底的に突き詰められている。
料理とは芸術だなと感じさせられた。
それは皿の上を美しく装うことではない。
料理における芸や術はまず、口の中で発揮されるべきだと思う。

ただ、次回来た時に同じ状況かというと、この変化の激しい上海では、確実ではないだろう。
そして、こちらの偉いさんたちとの度重なる会食で、中華料理としての順序、地方性を活かせる料理の選択、季節感を反映させる経験で身につけてきたミキティのコースの組み立ても、満足度に大きく反映されていたと思う。

すべて個室。


1人頭頼むべき最低料金がある。

上海料理は甘い味付けが特徴で、ヘタをすると口飽きるのだそう。
ここのは甘さの中にあるまろやかな酸味や巧みな塩加減でバランスが保たれていた。

和食の煮物を思わせる麩の煮物。

酔っぱらい鶏。
上に凍ったスープがのせられて冷たいのだけど、柔らかくジューシィ。

揚げた白身の魚が滴るほどに甘辛いタレを蓄えていて、衝撃を受けた。
老上海薫魚。

フカヒレは濃厚なスープで。


キヌガサダケのスープは上品でクリア。

蟹粉自体は鼻血が出そうな濃さで美味しいのだけど、添えられたパンがいただけない。
パンなしで香酢を加えたりしつついただく。

東坡肉的なコレ、冷めたら固まりそうなほどこってりなタレ。
よくもまあ焦がさずに作れたもんだ。
豚肉はホロリとしていながら煮崩れておらず、適度な脂と上質な旨味だけを残していて重くない。

豌豆。
しっかりと調理しつつ、豆の青い美味しさを引き出している。
全てを切りそろえることで、歯ごたえや風味の違いがよくわかる。

黄魚の麺。
ゼラチン質のトロリとしたスープに漬物入り。

通常、中華のすゆい甘さのデザートは苦手で、初めて美味しいと思った。
金木犀と甘酒と餅の温かいデザート。


ここでは、普段あまり食指が動かないものの正解というか完成形を味わえて、美味しさに感動し、その料理自体が苦手なわけではないとわかった。
和食では京味、フランス料理ではランブロワジーで、自分的にそのジャンルの頂点と思える食体験をした。
それによって嗜好が明確になり、基準ができた。
中国料理で同様の体験ができて嬉しい。
結局、珍しい組み合わせや新しい試みよりも、伝統を突き詰めた料理が好きなのだなあ。
とはいえ、地方による違いが大きい中華料理では、他の地方の料理でももっと見聞を広げる必要があるだろう。

サービスのフルーツ。