2016/11/24

さとき

そそる店満載のFRaUの日本のごはん号の中で、特に気になった銀座の日本料理、さとき。
カウンターと個室になるテーブル席がある。

芋茎と白子。
大将によると、ずいずいずっころばしの「ずい」は芋茎のことなのだそう。

菊菜と菊花のクリーミーな胡麻和え。

筋子、銀杏、ラフランスと柿の白和え、河豚、酢で煮た鴨。

シマアジと鯛。

タラの椀。

カマスとナマコ酢。

大根と、奥は何だったか?

この辺りのタイミングで、レアな自家製からすみ。

香箱蟹。
蟹酢はジュレに。

写真を撮る前にがっついた揚げ海老芋の胡麻あんがあり、

牡蠣ご飯に赤出汁。

イチヂクのソルベ。

焼いた餅のこしあん汁粉。


大将は感じが良く、サービス精神が旺盛で料理や素材の背景や豆知識を教えてくれる。
明瞭会計でコストパフォーマンスも高い。
日本料理に慣れていない人や、贔屓の店がない人にも安心。
銀座というと、常連さんに連れて行ってもらわないと入りにくいような店が多い中で、貴重で真っ当な日本料理店なのではないかと。


日本酒以外のものを飲みましょうと、近くのbar cacoiへ。
これまた初めてでも寛げる本格的なバー。
バーテンの方のこちらの要望をくみ取る力と提案力が高いので、想定の斜め上を行くお酒を楽しめる。

素敵な晩を、ありがとうございました。

2016/11/21

星野 服部のすっぽん

2ヶ月に1度のお楽しみ、星野。
ワイン師匠でもあるムッシュが持ち込みをしてくださり、アンリオ。

このわた飯蒸し。

柿入り胡麻和え。

河豚白子焼き。

湯葉と壬生菜のお浸し。

穴子天ぷら。

香箱蟹。
こちらの蟹は本当に素晴らしい。
仕入れも料理人の技術の一つ。

さらに蟹。
浜茹で。

同じく持ち込んでくださったエグリ・ウーリエ。
好きだ。

浜名湖、服部のすっぽん。餅入り。
2種類の出汁を合わせてあり、奥行きとコクとともに透明感も。

金目鯛。
塩して少し置いてから焼いたそうで、程よく締まっている。

グジの蕪蒸し。

ご飯。
3杯目はおこげ。

わらび餅。


こちらで定点観測的に食事をいただける間は、新店の開拓の必要性を感じない。
同じ季節が巡って来ても、星野さんが留まらずに前へ進んでくれるので、毎回新鮮な感動がある。
贅沢な日本料理のお店に自分で通うようになったばかりの頃は、色々なところに行ってみたものだ。
今はもう、たくさんの店を知るより、確実に好きな店でより多く食事をしたい。



で、2件目の定番になりつつあるヴィノーブル。
セカンドダイニングとして通い詰めている常連様ならではの、持ち込み。

シャトー・ラヤスのピニャン 2004!
貴重なワインを、いつもありがとうございます!!

このワインが眠りから覚めるまで、ローヌの白をいただきつつ。

こちらで美味しいのは牡蠣だけじゃない。

花開くよう。

生牡蠣はここだけで良し。
美味しさはもちろん、安心であることが重要。

念願の牡蠣飯焼きおにぎり。

満たされる。

2016/11/19

Kalpasi カルパシ

以前に浅草のコメジルシで昼間に営業していたカルパシ。
イベントなどでインドカレーを作っていた方だそうで、人気ゆえに激戦。
行けず仕舞いだった。
満を持してお店をオープン。
浅草姐さんが既に人気の中、予約を取ってくれた。
多謝でございます。

場所は千歳船橋からちょっと歩いた住宅地の中。
サンバレーホテルといい、インドカレーのお店というのは場所が不便でもやっていけるものなのだねえ。
それだけ人を惹きつけるし中毒性のあるジャンルということだろうか。

料理はコースのみ。
この日はベジミールスだったので、0次会として経堂でもつ焼きを入れといた。

スターターはオイスターのバルチャオとチャナスンダルというひよこ豆のサラダ。

ベジミールス。
プドゥコッタイ・サンバール:チェティナード地方のカルパシ(ブラックストーンフラワーを乾燥させたもの)を使用した豆と野菜のカレー
白菜のクートゥ:ムング豆とココナッツの煮込み
ラッサム
ビーツのパチャディ:ヨーグルトと野菜の和え物
カボチャのポリヤル
ナスのピックル
パパド
カードチリ:塩とヨーグルトでマリネした青唐辛子を乾燥させて揚げたもの
ソナマスリライス


特にラッサムが好きだった。
スパイスがドシンと重く効いていて、でもハーブを思わせるフレッシュさもあって、どれも美味しかった。
インド料理と言っても、いろんな解釈があって面白い。
みんな違ってみんな良い。
インドに旅行した時、多民族国家らしい多様性に魅せられたことを思い出した。

ホーリーバジルのお茶、トゥルシーティーの香りは癒し。

バニラとスターアニスのアイス。

インド料理は苦しいほどに満腹になることが多いが、ベジだったからか、ゆとりの食後感(もつ焼きを入れていてもなお)。
ベジ以外のこちらのカレーを食べたいものだ。
落ち着いた頃、ここを含めた世田谷散歩なんて、いかがでしょうか?いつもの皆様。

2016/11/14

さだ吉

六本木のさだ吉。
帰国中の隊長がバンコクへ戻る前日に予約をしているということで、ご一緒させてもらう。
浅草姐さんとともに。

ちょっと捻りがあり、でもクリエイティビティの誇示ではない、すんなりと馴染む組み合わせの料理たちは、片っ端からいただきたくなる。
れんこんと赤こんにゃくの枝豆和え
蕪と車麩の山椒和え
さつまいものローズマリー風味

ローズマリーをギリギリのところまで強く効かせているのがさつまいもの強烈な甘さとバランスを取っていたり、匙加減が巧みだ。

マリアージュぶりは前回で証明されているので、日本酒やワインはオススメで出していただく。

かわはぎのつみれ焼き。

魚の歯ごたえと練り物のブリンとした食感が混ざり合う。
かわはぎ凝縮。


解禁されたばかりの香箱蟹たち。

1人2杯はむしり食べる。

と、途中で「合うワインがあったりしないかな?」と。

出てきたのは、ヒトミワイナリーの泡。

これ、日本酒よりもぴったりと合うんじゃなかろうか。
卵にもミソにも合うのだから、恐れ入る。
カラスミはもちろん、もしかしたら数の子やイクラにも合うかもしれない。
でも、もう買えないんだよねえ…。

本日の主役。
イタリアのサラーメたち。
コロンナータ産ラルドの純白さ!

極薄にスライスされると、塩の強さが和らぎ、脂の甘みが押し出される。
単体でももちろん美味しいが、旨みとコクを加える目的で色々なものと合わせたくなる。
あれはどうだ、これは間違いないと話し合いながらの食事がまた、格別。

やわらかな色合いのランブルスコと。

なんと、ラルドon松茸!
あたりまえのように自然に合う。


熱い出汁に浮かぶ松茸を、極薄プロッシュートで包んでいただく松茸とプロッシュートのしゃぶしゃぶ。
恍惚。



茸に羊肉。この団子は何だったっけ?
汁を吸わせるのがよかったのに。

長野の自家農園で店主自ら育てている無農薬野菜たち。
肉厚な菜の力。


さきほどのしゃぶしゃぶの出汁で雑炊、そこにパンチェッタ。


洋梨にフィノッキオーナ。

覚醒されるような料理ばかりで、高揚感と共に帰路に着く。
季節の度に訪れたい店が増えた。