2016/01/21

アレノ・パリ

久しぶりに三ツ星に行ってみるかなと思っていたところ、たまたまこの店について書かれたブログを読んだ。
そういえば、ヤニック・アレノさんの料理は約10年前のル・ムーリスでいただいたきり。
まだ三ツ星を取る前だった。
なんだか濃い料理だなあと思った記憶。
それほど好みというのではなかったけれど、これだけ長きにわたって人気のあるシェフなのだから、改めて味わってみるべきかもしれない。

元ルドワイヤンのアレノ・パリ
内装はそのままなのかな?クラシックで落ち着く。

時を経た空間ならではの美しさ。

13:00過ぎには、ほぼ満席。
昼ということもあり、年配の男性が多い。

予約はネットで簡単にできた。

仕事の関係でワインを控えたいのだが、シャンパンくらいならイイよね。

ランチのムニュは135.00ユーロ。
黒トリュフムニュもあったが、そこまではいらない。

アミューズ・ブーシュはオニオン・グラタン・スープの新解釈など。
チップスにソテーしたオニオンをのせてトロけたチーズで覆い、小さなカップに入れたブイヨンの上に載せてある。
言われなくてもオニオン・グラタン・スープだとわかるが、軽くモダンだ。

軽くてシュワっと溶ける栗のギモーブや、

苦味が鍵のゼリー。
敷いてある葉が材料なのだろうか?

イベリコ豚の生ハム、イベリコ豚生ハムのジュレ、醗酵ライ麦パンのクリーム、黒いのはカラマタ・オリーブ。
濃いなあ。
ムーリスの料理を思い出す。
でも口飽きる濃さでなく、酸味を上手く使っている。

ホタテのヴィロフレースタイル。

かろうじて火を通したホタテ、ほうれん草のスープ、ほうれん草と黒トリュフ。
黒トリュフの贅沢なごっそりさが三ツ星か。
ほうれん草の甘苦い風味が、ホタテと不思議に相性が良い。

ウズラのオルトラン風、バベットの晩餐会パイ包み。

パリでパイ包みを食べると、ジュワっと染み出すバターの良質さと贅沢さに高揚する。
中にはたっぷりのジューシーな茸とレバーのソテー、底にいるトマトソースが食後感を爽やかにする。

ソースも芳醇。
やはりフランス料理にはソースがあって欲しい自分には、嬉しい料理だった。

アヴァン・デセール。
チョコレートのジュース、パイナップルのコンフィ、洋梨のソルベなど。

フレッシュなフルーツを思わせるチョコレートのジュース。

デザートには火がついたカルバドスをかけて。

なめらかなメレンゲ、サクサクの生地、柔らかい焼きリンゴ、冷たいソルベ。
モダンノルヴェージャンスタイルのリンゴのシャルロット。

歯ごたえや温度の異なるものを同時に口に入れる楽しさ。

昼にこのくらいのボリュームのコースをワイン1杯くらいでいただくのは、身体にも優しく、丁寧に味わえる。

お茶菓子のフランの美味しさに目を見張った。
カスタードのようでいて、くっきりと鋭角。

お得感があるコースだ。

北欧っぽいアレンジの軽い料理がもてはやされていて、どこに行ってもビオワインで、なんだかつまらないなあと思っていたから、王道を外れずに新解釈を加えている料理が心地よかった。
またぜひ行きたいかというと、なぜかそれは思わないのだけど、素直に美味しいと感じた。
やはり時々はこういうクラスのレストランで食事ができるよう、諸々調整しようという気になる。

老舗にありがちなことで、古い建物だけにトイレが狭く寒いのが残念。