2015/11/01

買い出し

家で消費するものと残るものがわかっているので、パリから買って帰る食料品はいつもほぼ同じ。

自転車で通りかかった小規模な物産展的マルシェ。
友達の家の近くで、そういえば話を聞いた。

オーヴェルニュとリムーザンのチーズや肉加工品を売る屋台に寄る。

若い女性の売り子さんが色々と試食をさせてくれて、美味しいから買うと言っても、「まあ、まずはこれも食べて」と止まらない。
最後にとっておき風に出された12か月熟成のカンタルを購入。
熟成加減違いで色々と揃えていたカンタルの中で、最も熟成期間が長いもの。値段は他と差がない。
その日の宴会用に6か月熟成のフルムダンベールも買う。

チーズに詳しくないし、名前と風味を紐付けして覚えられないから、試食をさせてくれると買いやすい。

「このくらい?」とお店の人に聞かれると、「もっと」と答えてしまうクセがあって、1kg以上のカンタルを買ってしまった。
お姉さんが親切にも、半分を真空パックに入れてくれた。

家に帰ってから食べると、じわじわと染み出てくるような旨味。
カンタルというチーズを認識できた。

友達の家の食事会に行く前に寄ったのは、キャトル・オム。
有名なフロマージュリー。

種類が多くて、どれがどういう風味なのやら。

パリを立つ日の朝、チーズを買ったのはローレン・デュボワ。
滞在先から自転車で行きやすい。

前に買って帰って、家族に評判が良かった長期熟成ミモレット、ローレンデュボワ謹製カマンベールはクセの強いほう、モンドール、メンブリージョのようなもの。

全く知らないチーズより、ミモレットのようなメジャーなものの違いのほうが、「パリで買うとやっぱり違うね」という感動を呼ぶようだ。

モンドールはSancey Richardのものだった。
それをローレン・デュボワで適切に熟成させている。

カマンベールも「いつ食べるの?」と聞いて、その時に最も良い頃合いになるものを選んでくれる。
作り手だけではなく、熟成師によっても風味が大きく異なるものだから、やはり専門店で買うのが良いと思う。

肉加工品はもっぱらジル・ヴェロ(メゾン・ヴェロ)。

マルシェは素敵だが、やはり大量購入向きであるように思う。
値段が不明瞭で、ぼられることもある。
パリに住む友達から八百屋が良いと聞いて利用したら、欲しい量だけ自分で袋に入れてレジに行けばよく、嫌な顔もされず、快適だった。
むしろ高くつきそうというのは杞憂であった。
賑わっていて回転が速い店は、品質的にもマルシェに劣らない。

ジロールやセップを買って、料理する喜び。
笠のひだの合間に砂が入っているし、虫食いもある。
そういうのを処理することで、自然を味わっている気持ちを増す。

パリで会った友達たちから、イタリアのチョコレートをいただいたり。
ありがたいなあ。

シチリア・モディカのチョコレートは全然別の2人から。
カカオマスと砂糖だけ、またはそこにシナモンやオレンジピールを加えただけという、イタリアにチョコレートが伝わった当時のレシピで作られている。
ザラっとした舌触りが好きで、シチリアに行くと言う人がいると薦めるものの1つだ。