2015/01/28

ラヴァン・コントワールは4回

今回、L'Avant Comptoirには4回も来た。
泊まったホテルがいつもよりさらに近かったのも理由。

最初はミラノから着いた日の昼食で。
時間がないからクイックに。

白でオススメのをお願いし、マキシム・マニョンのラ・ベグー 2013。
柑橘。

サーモンフュメとクリームチーズ(クレームフレッシュ?)、ニシンの卵のサンドイッチ。

今日のメニューの黒板に書いてあったホタテのカルパッチョ。
普段はあまりホタテを好まないが、他のお客さんが頼んでいて美味しそうだったから。
フランスのホタテはぎゅっと引き締まった肉質で好みだ。

さらに白。
MontesquiouのCuvade Preciouse 2013。

2回目は1人飯の夕食。

まずはRay Janeの白、Vin de Pays du Mont Caume。

サーモンとルーコラとパルミジャーノのサラダ。

生野菜のサラダはこの店では貴重。

仔牛肉とフォアグラのハンバーガー。
フォアグラがパテに混ぜ込まれている。
ミディアムレアな赤身の歯ごたえと旨味、そのところどころでトロリとコクを加えるフォアグラ。
分厚く切ったフォアグラを挟んだバーガーでは重たすぎる身ゆえ、これくらいが適度だ。

さらにサヴォワの白。
デュパスキエ。

1月末にパリに来ると、まだ街中にクリスマス飾りが残っていることに驚く。
いつまで飾るのかと聞いたところ、「2月にはなくなる」そうな。

最後に赤。
アニエス・エ・ルネ・モスの。

ここでは隣り合わせた人と会話をすることが多い。
お互い旅の途中だったり、日本に行ったことがある人だったり。
この日は娘の出産待ちでパリに滞在しているというフランス人建築家で、自分がもうすぐおじいさんになるなんて信じられないと何度も語っていた。

いつもはないのだけど、なぜかグジェールがみんなに振る舞われたり。

周りがしっかりと焼き固められて、中がもっちりとした酸味のある田舎パンと、ボルディエのバター、ピクルスは常に食べ放題。

目玉焼きに黒トリュフをバサっとかけてイクラを散らしたもの。
他の人が食べていたのをマネして、今日のメニューの中から。

3回目は、kumikoさんご紹介のフードコーディネーターの方と。

泡から。
これは前にもここでいただいたことがあるな。

すでに早めの夕食をされてきたそうだけど、コレはぜひ食べていただきたい。
フランス版鶏カツ。
プーレジョンヌのような黄色い脂と火が通っても赤い肉の鶏、その濃い味わい。
フランスのジャガイモは水分を多く含んでいるのに風味がしっかりとしていて、それがフリットにしたときに美味しいのだという話になる。
日本で重宝されるほっくりとしたジャガイモとは違う。

マストなものをもう1品、ゴーフルにアーティチョーククリームと生ハム。
味覚の盛り合わせ。

自分が美味しいと思うものを同じように感動してくれる嬉しさ。

ランドロンのアンフィボリット・ナチュール。
ムスカデ。

クロ・マリの赤、ロリヴェット。

テール・デ・シャルドンのマージナル。

ここはシャリュキュトリーのセレクションも良いので知られている。
ソーシソン・セック。
熟成した香りにうっとり。

最後にクセのある白を。
アルボワ・ピュピランのムロン・ルージュ・クー。

土曜日だったから、盛り上がっていた。

最後は旅立ち前のおやつ兼夕食。
通しで開いているから、中途半端な時間にも飲み食いできる。

まずはシャンパン。
ピエール・ジモネ。

30分くらいしかいられないから、手早く空腹を満たせるものを。
前に食べて美味しかった鴨ソーセージのホットドック。
ピマンデスペレットと思われるパプリカ入りマヨネーズとフライドオニオン。

隣の人が飲んでいて気になって頼んだら、「グルナッシュが入っていて強いよ」と言われたフォン・シプレのル・グルナッシュ。
本当に濃くて、もっとゆっくりと飲めるとき向けだった。


パリ出張はこの店なしではありえない。

2015/01/27

Chez Grenouille

パリに移動した日の夕食は、こちらに住む友達とシェ・グルヌイユ。

グラスのシャンパンを飲みながら、前菜。

マッシュルーム入り白身多めスクランブルドエッグに黒トリュフ。
トリュフオイルも使われていて、香る。
ちょっとおぼろ豆腐のような食感。

友達の頼んだフォアグラ入りのテリーヌも、塩梅が良い。

ボトルワインは前菜を食べ終わった後だったから、メイン用に赤。
トゥール・デ・コンブ 2009。

ワインリストは黒板のみで少なめ。

メインに店名にもなっているカエルを頼もうとしたら、この日はなかった。
プリフィクスメニューには含まれないスペシャル料理の中から、アンドゥイエットのパイ包みを。

モリーユが入って軽やかなアンドゥイエット。
独特の香りはあるが、しつこくない。

シャルキュトリーで働いていた経歴のあるシェフだし、下調べで見た画像などから、もっとボリュームがあって重い料理を予想していた。
食べてみると程よい量で、胃袋への負担が少ない仕上がり。

友達の豚煮込みとレンズ豆も、適格な美味しさだった。

プリフィクスメニューにはデザートかチーズも含まれる。
チーズのセレクションも良い。

ババにはラムを好きにかける。

飲み足りないしゃべり足りないで、赤追加。
エルミタージュ・デュ・ピック・サン・ルーのトゥール・ド・ピエール。

下処理の丁寧さが伝わる伝統的な料理は美味しく、値段もお得感がある。
キラキラと皿が輝いて見えるような料理ではないし、自分もまたどうしても行きたいという店ではないけれど、とはいえもっと人気になってもよさそうなもんだよね、という話になった。
一番の原因はウェブサイトのダサさじゃないかと…。


食事をご一緒した友達から、今回も花束をいただいた。
花器と長さを調節する用のハサミまでついて。
いつもありがとうございます!

春を先取りするチューリップ。
滞在中、ずっと元気に咲いていて、心を和ませてくれた。
出張中は部屋での作業も多いから、本当にありがたい。

2015/01/23

ミラノ

ミラノの景色はパリとは違う。やっぱり。
野放図なところがあって、それが親しみやすさになっていると思う。

この辺りはずっと工事をしていたが、万博に向けて本気を出したのか、再開発が著しい。

イータリーは10:00~24:00まで、日曜も開いている。
宿から近いこともあり、何かと利用した。
高級食材を買うには最適。
食関係の本のコーナーや、モッツァレラやリコッタを作るガラス張りのスペースもある。

クラフトビールはイタリアでもトレンドで、イータリーではワインと同じくらいの広い売り場を設けていた。
詳しいスタッフもいて、好みを伝えるとオススメを教えてくれる。
「軽くて香りが華やかなもの」とお願いして薦められたのが、この2つ。
とある夜の夕食になった。
左はスペルト小麦のビール、ドゥケッサ。
右はルラーレというところのセータ。コリアンダーやオレンジの皮入り。
どちらも3.80ユーロ。

イータリーの目の前にあるごちゃごちゃした雑貨屋。
家庭用品から衣料、家具まで色々と揃っている。

通りがかったドォーモ。

日曜だから、ミサをやっていた。
賛美歌の響き。
荘厳。

変わった形が気になって、確認しにトラム降りた。

サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ教会の裏側。

入り口が見つからず断念。
後で調べたら、ブラマンテの建築なのだそうだ。

久しぶりのミラノには、たくさんの発見があった。
公用語がわかるという気楽さや広がりも嬉しかった。
また次回がありますように。

2015/01/22

ラッテリア再び

友達が仕事で来られなくなってしまい、1人でラッテリア。
ミラノ最後の晩餐。
1人でも臆せず夕食を取れる店があるってありがたい。

「日本人はこれが好きね」というレモンと青唐辛子のスパゲッティーニ。
しっかり酸っぱくて、しっかり辛い。
香るのはオリーブオイルにレモンにパセリ。

いつもメニューにあるわけではない。

セコンドは、銀鍋で調理された目玉焼き2つを覆うカラスミ。

熱々。

新鮮な組み合わせだけど、当たり前のようにしっくりとまとまっている。
白味のプリンとした歯ざわりに半熟の黄身のコク、カラスミの塩気と熟成香。
今度、家でもやってみよう。
熱々というのもカラスミの生臭さを感じさせないポイントなのかもしれない。

ここは明確で強いメニューが多い。
研ぎ澄まされたようなシンプルさ。

プンタレッレは乳化されたようなアンチョビソースで。

ブルーベリーとココナッツのタルト。
ドルチェも必食。