2013/11/25

ファロの白トリュフコース

去年、「来年も逃すまい」と誓ったファロの白トリュフコース。
案内状が届くと同時に、常連なご夫妻にメールをし、今年も無事に味わうことができた。

陽が燦々と降り注ぐ空間での休日ランチ。

乾杯のシャンパンはシャルトーニュ・タイエのマグナムボトル。

この後のワインは、お料理に合わせたグラスのワインコースで。

すでにトリュフの香りが漂っている。

アミューズ・ブーシュ的な一皿。

白子の下には黄にら、フレッシュなポルチーニも。

早くも感動。
塩梅や火入れの巧みなこと。

ソースを拭うので、パンはお代わり必至。

よぐぞ東京にいらっしゃいました。

最初の白トリュフ料理には、ウンブリア、パラッツォーネのオリヴィエート・クラッシコ・スーペリオーレ、カンポ・デル・グアルディアーノ 2011。

ポーチドエッグと生ハムのクリーム、白トリュフ添え。

卵と白トリュフの相性は鉄板。

生ハムのクリームが、生ハムすぎず、白トリュフを活かしつつ調和する。

フリウリのボルゴ・デルティリオ、コッリオ・フリウラーノ、ロンコ・デッラ・キエーザ 2007。

コースのアクセントとして、冷たい料理。

白葱を巻いて蒸しあげたスカンピ海老、白トリュフの香るコンソメジュレと共に。

コンソメジュレの素晴らしさに、皆で感嘆の声を挙げる。
ここはパスタの出るフレンチという認識で、イタリアンのワイルドさがない代わりに、緻密な料理の完成度が桁違いに高い。

白葱も歯ごたえ的に重要。

サルディーニャのワインとは。

カピケラ、イゾラ・デイ・ヌラーギ、ヴェルメンティーノ・ヴェンデミア・タルディーヴァ 2007。
キューピー香が次の料理にぴったりと合った。

何度体験しても心躍る瞬間。

自家製サルシッチャを詰めたトルテッリ、白トリュフをたっぷり降りかけて。

パスタ生地の滑らかさ、詰め物のバランス、バターの質の良さ、まさに完璧です。

ロブマイヤーのグラスに注がれるのは、

ラ・ピアーネのボーカ・カンポ・デッレ・ピアーネ 1987。

うっとりにっこり。

白トリュフで覆われたリゾット。

偽りなく覆われている。

メインには、カステッロ・ディ・ヴォルパイアのコルタッサーラ、マグナムボトル 1985。

メインはグランドメニューから選ぶのだが、せっかく5人なので、その人数だからこその塊肉料理をお願いした。

目の前で切り分けられる肉塊。

オーブラック牛の赤身の美しさ、牛本来の端正な旨味。

つけ合わせのポテトピュレには、やはり白トリュフ。

ソースはあえて塩分少な目。

というのも、白トリュフ塩を含めた各種塩での味の違いを楽しむため。

奥はアンコールワットの胡椒で、香りはあれど辛さの品が良く、舌を痺れさせない。

さあ、デザートワゴンだ。

この日は胃袋の調子が良く、珍しくデザートにそそられている。
ワゴンからは1つを除いて全種、バニラのジェラートもと、ふんだんにいただく。

でも、やはり甘いものはそんなに食べられない。
どれも素晴らしく美味しいのだけど、ぐったりしてしまう。
カスタードプリンのみにしておくのが、自分には合っている。

白トリュフを香しいと思うのは、貴重な贅沢品だと知っているからなのだ。
そうわかっていても、季節の訪れを感じ、テーブルを囲む人々とハレの気分を共有しているうちに、自分の中でのこの香りの価値がさらに上がる。

何にでも白トリュフをかければ良いというものではない。
その料理が美味しくなければ意味がないと、以前にとあるレストランで学んだ

来年もまた、ファロの白トリュフコースをいただけますように。

美味しいものをさらに美味しく感じさせてくれる、ご一緒の方々に感謝を。

2013/11/21

宇木央

残業必至な金曜日。
思ったよりも早かったから、どこかに寄って飲み食いして帰りたい。
とはいえ、西側は無理だなあ。
ダメ元で、丸の内で働く方に打診。
と、すぐに良い返事が。
しかも、素敵な店の候補まで。
ありがとうございまっす!
新橋の宇木央。
これで「うこう」と読む。
大露地の上。

電話をかけてくれた時には満席だったが、番号を伝えておいたら、ちょうど新橋に着くころに席が空いたとのこと。

少し珍しい日本酒が揃っている。

この風の森の笊籬採り、後味がきれいで好きだ。

別の風の森と飲み比べ。

お通しが、ちゃんと美味しい。

男性2人でやっている小さな店で、種類は少ないながら、季節の素材を選び、きちんと料理をしている。
全てに目が行き届いていて、こりゃ、いい店だ。

大分産、サバのお造り。

シメていないサバは久しぶり。
薬味やオクラのお浸しといったちょっとした添え物に、気配りを感じる。

克正は雄町の。

長崎産、ヒゲダラの昆布ジメ柚子マリネ。

分厚さも考えられてのことだろう。
歯ごたえのしっかりとしたヒゲダラは昆布でねっとり、そこに柚子の香り。

むかごの天ぷら。

鏡野。

北海道産、真鯛の焼き白子。

バーナーの焼き色でも、問題なし。

澪標。

冷製、水ダコのやわらか煮。

兵庫産牡蠣と青のりの出汁煮。

こんなに青のりたっぷりだとは思わなかった。
うれしい誤算。
後半の出汁はしみるねえ。

玉櫻。

お酒がすすむことよ。

酉与右衛門。

最後にお漬物を。

満たされた。

2013/11/19

総武線途中下車の旅

タイ料理やインド料理に精通しているkumikoさんがwarmerwarmerのイベントでお手伝いをすると聞き、吉祥寺まで足を延ばした。
warmerwarmerの野菜を使った定食がいただける。

カボスを絞っていただく飛騨一本ネギの炊き込みご飯。
蕪の甘酢漬け、松本一本ネギとできたて豆腐のお味噌汁と。

前に行ったこのコンビのイベントも美味しかったなあ。

揚げた蕪に柚子の香る味噌。

ニンジンのソムタム、水菜とニンニクの炒め物、スパイスを纏ったカボチャのフリット。
里芋、コナシバ柿の豆腐ソース和えと、ニンジンの葉の胡麻和え。
ニシンと切り干し大根とジャガイモの煮物。

こういうランチを毎日食べられたら良いのに。


吉祥寺は久しぶり。
小さいときに近くに住んでいたし、学生時代を過ごしもしたから、懐かしさを感じる。
確認するようにフラフラと。皿を買ったり、公園を散歩したり。
と、吉祥寺在住の友達から「ビアンカーラが7時まで開いてるよ」と。
気になっていた自然派ワインの店、行かないでか。

7時から貸切になってしまうらしい。
井の頭公園駅のすぐ前。

先に1人でシャンパンをいただき、自家製ブレザオラやパテなどの盛り合わせを。
グラスワインが充実していて、丁寧な説明付きリストがあるし、料理をハーフでも頼めるから、1人飲みに便利だ。
メニューにはPanezzaのパンもある。

ほどなく、イベントを終えたkumikoさんたちが合流。

イワシのタルタルは海苔で巻いて。

ラルコ。

他のお客さんと話をしたら、つながりがある人だったりして。

イル・ヴェイを久しぶりに飲んだ。
ジャスミンだねえ。

こういう店が近くにあったら、何かと1人で寄ってしまうだろう。

フィッシュ&チップスは、ビネールが作っている特別なビネガーで。
添えられたタルタルは、そのままでつまみになるくらい具だくさん。

さて、7時。
移動しましょう。

東中野のパオ。
孤独のグルメで取り上げられて、混むようになったとか。

羊肉の串焼き。

クミンなどのスパイスが効いたつくね的なものが美味しい。

ピクルスもエスニック風味。

羊刺し。

ビールの後、フィノを飲み。

羊肉の餃子。

家族連れや団体のお客さんが多かった。

kumikoさんが、「何を食べても美味しいよ」と言うビスポークへ。
ロムアロイの隣にある、カウンターのガストロパブ。
ウィンドウの作りがロンドンだなと思ったら、やはりこだわってオーダーされたそう。

白ワインをいただきつつ、ブロッコリーとアーモンドのキッシュ。

滑らかで甘い鶏レバーのカナッペと、スモークサバリエットのカナッペ。

本当だ。
どの料理もちょっと工夫があって、気が効いていて、美味しい。

牡蠣の燻製。

女性1人客がふらりと来て、食べて飲んで出て行ったり。
この店のお姉さんのキャラクターもあって、妙に居心地が良い。

アプリコット入りポークパイ。

これ、手間かかるよねえ。
パブというので侮ってはいかん。

またもや近所にあったら…と思ってしまう。
駅と家の間にあったら、仕事で遅くなった時にまっすぐに帰るなんてできない。

フィッシュ&チップス。
あれ?さっきも食べたような。

ザクっとした衣が完全にイギリス。
いいねえ。

茹で卵のピクルス。

お、ピムズ。

イギリスらしいお酒だというから、いただこう。

オレンジとキュウリとの組み合わせの爽やかなこと。

レンズ豆と野菜のスープ。

なんでも美味しいから、止まらなくて困る。

牡蠣のアヒージョ。

マフィンはお持ち帰りにして次の日に。

いやー、楽しかった。
再訪したい店ばかり。